膀胱がんは、尿をためる臓器である膀胱の粘膜から発生する悪性腫瘍で、その多くは尿路上皮がん(移行上皮がん)です。
病変の深達度によって、筋層非浸潤性膀胱がん(表在性膀胱がん)と筋層浸潤性膀胱がんに大きく分けられます。
①筋層非浸潤性膀胱がん
がんが膀胱の筋層まで達していない状態で、進行すると筋層へ浸潤し、筋層浸潤性膀胱がんとなります。
②筋層浸潤性膀胱がん
筋層浸潤性膀胱がんがさらに進行すると、リンパ節や肺、肝臓、骨などへ転移することがあります。最も多い症状は肉眼的血尿であり、痛みを伴わない血尿が特徴です。また、頻尿や排尿時痛、残尿感などの膀胱刺激症状が現れる場合もあります。
危険因子として最も重要なのは喫煙であり、そのほかにも化学物質への長期間の曝露、加齢、男性であることなどが発症リスクを高めます。診断には、尿検査や尿細胞診、膀胱鏡検査、CT、MRIなどの検査が行われ、血尿の有無や尿中のがん細胞、病変の深達度、転移の有無を評価します。
治療は病期によって異なり、筋層非浸潤性膀胱がんでは経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)が第一選択となります。再発予防のために膀胱内注入療法が追加されることもあります。一方、筋層浸潤性膀胱がんでは膀胱全摘除術や化学療法、放射線療法が選択されます。膀胱全摘後は回腸導管や代用膀胱などの尿路変向術が必要となるため、術後はストーマ管理や排尿機能の変化への適応支援も重要な看護となります。






