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関連図の書き方 低出生体重児&サンプル

疾患別で関連図の書き方をご紹介しています。今回は低出生体重児の関連図です。関連図の書き方のほか、低出生体重児の関連図もダウンロードできますので、どんどん参考にして実習を乗り切りましょう。

低出生体重児とは?(病態)

低出生体重児とは、出生時体重が2,500g未満の児を指します。近年では母体年齢の上昇や不妊治療による多胎妊娠の増加などにより、低出生体重児の割合は増加傾向にあります。
低出生体重児は、出生週数や発育状況により次のように分類されます。

低出生体重児の分類

  • 早産児:在胎37週未満で出生
  • 正期産だが小さく生まれた児

    SGA:在胎週数に比して体重が小さい

  • IUGR(子宮内発育遅延)による低出生体重児

これらの背景によって「どの機能が未熟か」「どの合併症が起きやすいか」が大きく異なるため、原因や経過を含めてアセスメントする必要があります。

身体的特徴と病態

  • 体温調節機能の未熟

    • 皮下脂肪が少なく断熱性が低い
    • 体表面積が大きく熱が奪われやすい
    • 体温低下 → 代謝低下 → さらに体温が下がる悪循環

    低体温は呼吸障害や低血糖、代謝の悪化を引き起こすため注意が必要です。

  • 呼吸・循環の未熟性

    • サーファクタント不足による呼吸窮迫
    • 無呼吸発作
    • 胎児循環から新生児循環への移行が不安定
    • 動脈管開存症(PDA)のリスク増加
  • 栄養摂取の困難

    • 口腔吸啜・嚥下の協調が未熟
    • 哺乳力が弱く、必要量の経口摂取が困難
    • 低血糖、体重増加不良

    経口哺乳+経管栄養(胃管)を併用することが多い

  • 感染抵抗力の低さ

    • 免疫グロブリン(IgG)移行が不十分
    • 皮膚バリアも未熟
    • 操作・デバイスによる感染リスク増加
  • 高ビリルビン血症

    • 肝機能の未熟
    • 赤血球寿命が短い

    光線療法が必要となることが多い

低出生体重児が生まれる原因

母体因子

妊娠高血圧症候群、低栄養、喫煙、多胎妊娠、感染

胎盤因子

胎盤機能不全、子宮胎盤循環不全

胎児因子

染色体異常、先天奇形、IUGR

以上のように、低出生体重児では体重の小ささや臓器機能の未熟性により、生後の適応にさまざまな困難が生じやすい状態にあるため保温、呼吸循環の安定化、栄養サポート、感染予防、家族支援など、総合的なケアによって成長発達を支えることが求められます。

患者の情報(事例)

以下の事例をもとに、低出生体重児患者の看護問題、書き方のポイントを説明していきます。

基本情報 A児:日齢1の早産・低出生体重児
出生:在胎35週2日、体重1,850g、経膣分娩
Apgarスコア:1分 7点、5分 9点
母体背景 35歳 初産
妊娠高血圧症候群(32週で診断)
後期妊娠より胎児発育遅延(IUGR)あり。
強い不安を抱いている。
A児の出生後の状態
  • 呼吸軽度呼吸促迫あり、モニタリング下で観察
  • 体温不安定で保育器管理中
  • 栄養哺乳力が弱く、経口+胃管で管理
  • 排泄尿量はやや少なく経過観察
  • 黄疸日齢1で上昇傾向、光線療法の予定
  • 皮膚薄く乾燥しやすく、損傷リスクあり
  • バイタル安定しているが変動しやすい状態
母親の様子
  • 「小さく生まれたのは自分のせいでは?」と自責感
  • 保育器内の児に触れられず育児への実感が薄い
  • 抱っこ・授乳の方法について不安あり
  • 沐浴や退院後の育児についても具体的なイメージが持てていない

看護問題(看護診断)

低出生体重児の看護診断は、代表的なものとして以下が挙げられます。

  • ・体温・呼吸などの生理的機能の未熟性に伴うリスク
  • ・栄養の摂取不足に伴う体重増加不良
  • ・感染症および高ビリルビン血症など代謝異常のリスク
  • ・母親の不安と退院後の育児支援の必要性

今回の事例での看護診断を挙げていきます。

体温・呼吸などの生理的機能の未熟性に伴うリスク

低出生体重児では自律的な生理機能が十分に成熟していないため、体温調節機能や呼吸機能の未熟性に起因するさまざまなリスクが生じます。また、皮下脂肪が少なく体表面積が大きいことで熱が奪われやすく、低体温に陥りやすいため、保育器管理や環境温度の適切な調整が求められます。さらに、肺サーファクタントの不足や胸郭の柔軟性といった特徴により換気効率が低く、呼吸障害や無呼吸発作が起こりやすいことから、継続的なモニタリングが重要です。

栄養の摂取不足に伴う体重増加不良

哺乳力が弱く、エネルギー需要が高い低出生体重児では、適切な栄養支援が不可欠です。吸啜・嚥下・呼吸の協調が未成熟であるため十分に哺乳できず、必要量の摂取が難しい場合が多く、その結果、成長に必要なエネルギーが確保できず、体重増加不良を招く可能性があります。直接母乳・搾母乳・経管栄養など個々の状況に応じた栄養方法を選択し、哺乳ラウンドの観察や体重変化の詳細なモニタリングを継続して行うことが重要です。

感染症および高ビリルビン血症など代謝異常のリスク

低出生体重児は免疫系の成熟が不十分で病原体への抵抗力が弱く、さらに代謝調整機能も不安定です。IgGの移行量が少ないことによる免疫機能の未熟さからも感染リスクが高く、手指衛生や環境整備、処置の最小化といった十分な感染予防策が不可欠となります。また、肝機能の未熟性によってビリルビン処理能力が低く、高ビリルビン血症が進行しやすいことから、核黄疸の予防を目的とした黄疸の早期発見と光療法の適切な介入が重要です。

母親の不安と退院後の育児支援の必要性

低出生体重児をもつ母親や家族は、児の小ささや未熟性への不安、NICUで離れて過ごすことによる母子関係の希薄化など、心理的に大きな負担を抱えやすくなります。そのため、母親は「自分のせいではないか」など罪悪感や育児への自信低下を感じることがあり、母子関係の形成にも影響が及ぶことがあります。また、退院後も成長発達の見通しや自宅での育児に不安を抱えるケースが多く、フォローアップ外来や訪問看護、地域の支援制度などによる継続的なサポートが求めらます。

書き方のポイント

低出生体重児の関連図の書き方のポイントを説明します。

Point1 原因背景(母体/胎盤/胎児)を一つにまとめる

まず「なぜ小さく生まれたのか」という原因を、母体・胎盤・胎児の要因をまとめて整理します。例えば、妊娠高血圧症候群 → 胎盤機能低下 → 子宮内発育遅延 → 低出生体重というように原因から出生後の状態まで一連の流れを整理することで病態の全体像がわかりやすくなります。


Point2 未熟性に伴う症状を「病態の連続性」で表現する

未熟性から生じる症状を「病態の連続性」として捉えることが重要です。たとえば、体温調節機能の未熟さを起点にすると、熱産生の低下から低体温へとつながり、さらに低体温は代謝の低下や呼吸障害を招き、結果として体温がいっそう下がるという悪循環が生じます。このように「原因 → 症状 → リスク」の流れを整理することで、全体像がわかりやすくなります。


Point3 呼吸・循環・栄養・感染・黄疸をカテゴリで整理する

低出生体重児の観察に必要不可欠な症状を呼吸・循環・栄養・感染・黄疸の5つに分類して考えると、情報整理がスムーズになります。無呼吸・チアノーゼ(呼吸)、末梢循環不良(循環)、哺乳不良・体重増加不良(栄養)、発熱・活動性低下(感染)、ビリルビン上昇(黄疸)などをカテゴリごとにまとめることで、異常の関連付けがしやすく、評価のポイントも明確になります。


Point4 母親の心理・母子関係を必ず盛り込む

低出生体重児では、母親は強い不安を抱えやすく、その不安が育児への自信低下や母子関係の形成遅れにつながることがあります。そのため、関連図には母親の心理状態や母子関係への影響を組み込み、家族看護の視点を示すことが重要です。


Point5 退院後を見据えた視点を入れる

低出生体重児の看護は「入院中のみ」で終わりません。
健診、地域支援、成長発達フォロー、家族支援まで含めて関連図を作ると、より深い内容になります。

低出生体重児の関連図をみてみよう

関連図の書き方は分かりましたか?一から自分で書いてみるよりも、低出生体重児の関連図をダウンロードして参考にしながら書いてみると、理解が早まります。​

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