統合失調症は、症状や経過が様々で知覚・思考・感情・認知・行動の変化が現われます。前駆症状として、身体的不調や漠然とした不安感や集中力低下、仕事や学業の不振、人付き合いの減少などが起こる場合もあります。
陽性症状
幻覚妄想や滅裂思考といった通常にない体験がみられる。(発症早期や再燃時に多い)
陰性症状
感情鈍麻、感情の平板化や思考・会話の乏しさ、意欲低下、引きこもりなどがある。(発症後しばらく経過してから多くみられる)
DSM-5で病型分類では廃止されているが、ICD-10では妄想型・破瓜型・緊張型などに分類され、それぞれ好発年齢や経過が異なる。
治療としては、精神療法・薬物療法・電気けいれん療法(ECT:Electroconvulsive Therapy)、作業療法、認知行動療法(CBT:Cognitive Behavior Therapy)や社会生活技能訓練(SST:Social Skills Training)などを症状や病期で適切に選択していく。陽性症状の強い場合は、これらの治療に行動制限(隔離拘束)を実施する場合もある。