
小論文は、面接の次に多くの病院で実施されています。
どのように書いたらよいのか分からない!小論文に苦手意識をもっている方も多いのではないでしょうか。
そんな苦手意識を克服してもらうために、書き方の手順や注意点、
過去に使用されたテーマなどをご紹介いたします。
小論文の苦手意識を克服できるチャンスです!ぜひご確認ください。

小論文は、出題されたテーマに対して自分の意見を述べ、その理由を論理的かつ客観的に説明した文のことです。自分の感想を書く「感想文」ではないので注意が必要です。
文章には、「書き手の価値観、感性、思考能力などが現れる」と言われるように、採用担当者は小論文から「どのような人なのか」「看護師としての資質はあるか」を探ろうとしています。

小論文の試験時間と文字数は、病院によって異なりますが、60分800文字のパターンが多いようです。以下の書き方①~③と併せて、時間配分も事前に確認しておきましょう。
文章構成を考える(15分~20分)
まずは、設問をよく読み内容をきちんと理解します。「なにを書けばよいか」を明確にし、最初に結論を決めておきます。結論を決めておくことによって、本論の内容がぶれずに書き進めることができます。
次に、序論、本論1、本論2、結論の流れで、文章構成を考えます。(この構成は基本的な型の一つで、そのほかにも複数の型があります。)
-
序論
テーマに対する自分の考え・結論を簡潔に記載する 100文字 -
本論1
実体験や具体例などから序論を説明する 300文字 -
本論2
実体験以外で序論を説明する(著名人の言葉を引用したり、ニュースの情報など) 300文字 -
結論
序論と同じ内容を表現を変えて書く。併せて、解決策や今後の目標などを記載する 100文字
執筆(35分~40分)
文章構成がまとまったら、実際に執筆していきます。執筆の際に気を付けたい点を以下に記載しましたので、執筆前に必ず確認しましょう。
- ●字数制限がある場合は、9割以上書く
800字の場合は、720字が9割となりますので目安にしてみましょう。逆に、文字数を1文字でも超えると、減点されることもあるので注意が必要です。 - ●「就活中の看護学生」として書く
設問が看護や医療と関係なさそうでも、自分の立場を忘れずに冷静に執筆します。感情が入りすぎたり、批判的な内容になったりしないようにしましょう。医療とは関係ないテーマでも仕事と結び付けて考えることが大切です。 - ●一人称は「私」
小論文では、男女関係なく一人称に「私」を使用します。 - ●文は「短く、読みやすく」
一文を50文字以下に抑えると簡潔で読みやすい文章になります。(読みやすければ50文字を超えても問題ありません。)
確認する(5分)
一通り書き終えたら必ず読み返して確認します。自分が思っている以上に、誤字・脱字、不適切な表現など修正箇所がありますので、確認作業は必ず実施しましょう。

- 誤字・脱字はないか
- 送り仮名に間違いはないか
- 文末は「~だ」「~である」に統一されているか
× ~です、~ます - 不適切な表現はないか
- 文字数は足りているか(超えていないか)
- 正しい文法を使用しているか
× 食べれる 〇 食べられる
× 見たり聞いたこと 〇 見たり聞いたりしたこと

小論文のテーマは幅広く、「自分」「医療・看護」「社会・時事」などたくさんあります。代表的なテーマをご紹介しますので、できるだけ多くのテーマで練習してみましょう。

- ●あなたが目指す看護師像とは
- ●あなたの看護観とは何か
- ●あなたが学生時代に得たもの
- ●あなたを成長させた体験
- ●仕事のやりがいについて

- ●最近気になった医療問題について
- ●医療ミスを無くすためにすべきこと
- ●看護師の倫理的問題にどのように取り組むか
- ●チーム医療の現状と課題
- ●看護とマナーについて

- ●超高齢社会における看取りについて
- ●情報化社会における他者の個人情報保護
- ●少子化社会にどのように対応するか

小論文は、学校の試験や国試のように勉強(練習)しなければよい点数をとるのは難しいです。さまざまなテーマで書く練習をして学校の先生などに見てもらいましょう。書く練習を重ねると何文字書くのに何分かかるのか、おおよその時間が分かるようになってきますので、時間を把握するためにも対策は十分に行ってください。
小論文の採点は減点方式です。決められた書き方を守り、無駄な減点はされないようにすることも大切です。練習の時からきれいな文字と先に述べた書き方を心掛け、本番でも力を発揮できるようにしておきましょう!