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自分に合った病院の見つけ方

病棟による看護の違い

病棟によって異なる看護の違いを理解しましょう

病棟はそれぞれ医療機能が異なり、提供する医療や看護にも違いがあります。
たとえば高度急性期の救急病棟では、
24時間365日、救急で搬送されてきた患者さまに対して、
的確な判断を瞬時に求められる場面が多くあります。
一方で慢性期の緩和ケア病棟では、患者さまの容態が落ち着いているため、
患者さま一人ひとりにじっくりと関わる看護を行うことができます。
入職後、どの病棟に配属になるかは決められないかもしれませんが、
自分が提供してみたい”看護”を明確にしておくと、
より自分に合った病院や病棟を見つけられます。

高度急性期の病棟

高度急性期病棟のある病院に入職してみよう!

重篤な患者さまを対応するため、状態把握からアセスメントまでスピード感が求められ、「バタバタとして忙しそう」といったイメージがあります。少し前までは元気だったのに、患者さまの状態が急変することもあり緊張感の高い病棟になります。
多くの疾患を経験することができるため、短期間で看護技術を学ぶことができます。

  • 集中治療室(ICU)/新生児集中治療室(NICU)
    緊急度が高く、重篤な患者さまに対して、24時間体制で治療を行う施設です。
  • 特定集中治療室
    厚生労働省が定める施設基準を満たしている集中治療室を指します。人口呼吸器や補助循環を必要とする重症患者へのケアを集中的に行います。
  • 高度集中治療(HCU)
    HCUはハイケアユニットの頭文字からきています。ICUよりも救急度の低い患者さまが入院されます。

ほか、新生児治療回復室、総合周産期特定集中治療室、脳卒中ケアユニット、小児集中治療室など。

急性期の病棟

急性期病棟のある病院に入職してみよう!

高度急性期と同様に、急変時にスピード感をもって動けることが求められます。常に冷静な対処と共に、臨機応変に看護を提供する姿勢が重要となります。入退院も多いため、患者さまの特徴やリスクを瞬時にアセスメントする能力が求められます。手術前後の管理、検査後のアセスメント、治療支援など短期間で看護技術を学ぶことができます。

  • 一般病棟
    内科や外科、整形外科、消化器外科、脳神経外科など複数の診療科の患者さまが入院している混合病棟を指します。急性期だけに限らず、慢性期や回復期などの状況の患者さまが入院しています。急性期一般病棟の場合は急性期に限った混合病棟です。
  • 救命救急病棟(救急病棟)
    救命救急センターの病棟です。専門性の高いケアが必要な患者さまに様々な検査や処置を行います。

ほか、外科病棟、内科病棟、消化器科病棟、脳神経内科病棟、眼科病棟、精神科救急入院料病棟(スーパー救急病棟)など。

回復期の病棟

回復期病棟のある病院に入職してみよう!

急性期とは違いリハビリの時間がとても長く、患者さまとゆっくり関わることができます。病態が良くなる過程を見られるので、やりがいを感じられるところも回復期看護の特徴の一つです。患者さまの不安や悩みを軽減し、入院生活のサポートと在宅復帰を見据えた看護を提供します。リハビリを進めていくために、多職種と連携するチーム医療が重要となります。

  • 回復期リハビリテーション病棟
    急性期の治療を終えた後、自宅に戻ってから日常生活を送れるようにリハビリテーションを行います。高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害をはじめとした、厚生労働省が定めた疾患を持つ患者が入院し、入院日数の上限は各疾患ごとに60日~180日と定められています。
  • 地域包括ケア病棟
    急性期の治療後に経過観察を要する方や、施設や在宅で療養中に悪化した患者さまが入院します。在宅復帰を目指して診療・看護・リハビリテーションを行います。ご家族の介護疲れによる一時休息のため、自宅で療養されている方のレスパイト入院も受け入れます。入院日数の上限は回復期リハビリテーションよりも短く、最長で60日と定められています。対象となる疾患の定めもありません。

※リハビリテーション病院など、専門病院も多くあります

慢性期の病棟

慢性期病棟のある病院に入職してみよう!

慢性期では、疾患の悪化の早期発見、合併症の予防、ターミナルケアなどの看護を提供し、「いつもと違う」といった気づきが重要になります。急性期とは違い、「小さな変化に気づくこと」が求められます。じっくりと一人ひとりの患者さまに寄り添った看護や、比較的落ち着いた環境でゆっくり看護を学べる病院が多いです。

  • 療養病棟
    急性期の治療を終えて症状が安定したものの、継続的な入院を必要とする、慢性疾患を抱える患者さまが入院する病棟です。
  • 緩和ケア病棟(ホスピス)
    がんなどの生命をおびやかす疾患の患者さまに終末期の看護を提供します。身体的・精神的・社会的・スピリチュアルの苦痛を緩和することで、QOLの改善を目的としています。

ほか、障害者病棟など。
※精神病棟など専門病院も多くあります

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