看護実習の髪型の定番は?お団子がいいの?明るさや長さは?
臨床実習では、学習や技術面だけではなく、身だしなみも指導されます。特に髪色や髪型には気を遣う必要があります。身だしなみは、人に与える第一印象を左右する重要な要素になるからです。皆さんも清潔感や誠実さを感じられる人が信頼できますよね。今回は、実習に使えるおすすめの髪色や髪型をご紹介します。身だしなみから信頼される看護師を目指しましょう!
目次
看護学生におすすめの髪型はお団子ヘア
看護学生におすすめの髪型は何といっても定番のお団子ヘアです。ただし、位置の高いお団子ヘアは禁止です。耳ほどの高さで結ぶお団子ヘア、通称シニヨンが適しています。
お団子ヘアが定番とされる理由は?
なぜ看護学生にはお団子ヘアが定番とされるのでしょうか。
学ばせてもらう姿勢を表現するため
一番の理由は、「学ぶ身」であることです。看護学生は、臨床現場で実際の業務と共に学ぶことで、看護観や看護技術、アセスメント能力を構築していきます。演習ではなく、臨床現場だからこそ、感じることや身に付くことが多くあるのです。そうして、人の思いや医療者としての専門知識を兼ね備えた看護師が誕生します。
そのために看護師たちは、業務の合間を縫って看護学生の指導にあたり、未来の後輩たちに知識と技術を提供しています。
臨床実習の場は、病院の厚意で設けられている場です。そこで、「 学ばせてもらえる」ということを身だしなみから表現するために、きっちりとしたお団子ヘアが推奨されています。
清潔を保つための対策
お団子ヘアは、清潔な印象を与えるだけではなく、実際に自身の清潔を保つことにも繋がります。臨床現場では、さまざまな菌に接触する可能性が大いにあります。
なるべく、菌を持ち運ばない、持ち込まないためにも髪の毛はひとつにまとめ、触れる可能性を排除することが重要です。これは、感染予防対策にも講じており、自身が保菌者にならないためにできる対策です。
簡単にできるお団子の結び方
簡単にできるお団子の結び方についてご紹介します。
ゴムだけでできるお団子
ポイント:巻きつけている途中はねじりを加えて力を入れるときれいにまとまります
崩れにくい簡単お団子
ポイント:お団子を小さめに作ると不格好にならずにまとまりが出ます
ゴム1本でねじって簡単お団子
ポイント:長さが足りない場合は、ねじる回数を1回にして調整しましょう
お団子ができてネットを付ければ実習用お団子へアの完成です。
顔周りやおくれ毛は出さないように注意しましょう。どうしても落ちてきてしまう場合には、ピンなどで固定すると良いです。前髪は、目にかからない長さが最適です。前髪が長く、分けているようであればピンで固定するようにしましょう。
お団子ネットの特徴と選び方
上手くお団子が作れない時や飛び出てしまった毛先は、お団子ネットを使うことできれいにまとめることができます。
100円ショップやドラッグストアなどでも販売されており、デザインも豊富です。実習で使うならば、リボンなどの装飾がなくシンプルな黒いお団子ネットを選びましょう。
1つ持っているだけで、正装をする場などでも重宝するでしょう。
お団子ができない長さの場合のまとめ方
髪を伸ばすのには時間がかかるし、お団子ができない長さはどうしたら良いのでしょうか。
肩につかないショートヘアの場合
ショートヘアの場合、髪が邪魔にならないよう耳にかければ大丈夫です。乱れないようヘアオイルやワックスなどで工夫すると良いでしょう。
肩につくボブヘアの場合
一つにまとめられるのであれば、一つ結びでも問題はありません。お団子が絶対というわけではなく、清潔感や感染予防、作業の妨げにならないよう髪をまとめられることが重要です。ただし、髪が落ちてきてしまうようならピンで固定すると良いでしょう。
実習で髪色はどのくらい明るくできる?
身だしなみで気を付けるべきは、髪型だけではありません。髪色も見られるポイントとして重要です。
推奨される髪色の明るさは7~8トーンです。難しい場合は、10トーン程度に抑えておくと悪い印象を与えにくくなるでしょう。
地毛が明るい人やなかなか色が入らない人は、ブルー系で染めることで暗めに見せることができます。ベージュ系やバイオレット系などの色は、退色後にかえって明るくなってしまう可能性があるので、おすすめしません。
ブルー系の8トーンをおすすめしますが、ブルー系は原色のため退色が早いのが難点です。
ブリーチをしたことがある人や明るい色で染め続けている人は、より退色が早いので時間が経つにつれて髪色が明るくなってきていないか注意しましょう。
長さはショート?ロング?どっちがいい?
ショートヘア・ロングヘアのどちらにもメリットはあります。
ショートヘアのメリット・デメリット
ショートヘアは、お団子が苦手という人にも向いています。耳にかけることや前髪だけのセットで済むこともあるでしょう。髪を結ぶ手間は省けますが、朝は寝ぐせがつきやすく、きちんとセットする手間がかかることもあります。寝ぐせが付いたままは、絶対にNGです。また、髪色が目立ちやすいというデメリットもあります。
ロングヘアのメリット・デメリット
ロングヘアは、一つにまとめることで簡単に清潔感を演出できます。また、細菌に触れる範囲を狭めることで自身が媒介者となるリスクも軽減することができるでしょう。
デメリットは、一つにまとめる手間があることです。お団子ネットをすればある程度は整って見えますが、きちんとくしで整髪しなければ、かえって清潔感を損なう可能性もあります。
お団子にしてしまえば、不格好でもお団子ネットを付け、ピンなどで工夫をすればしっかりとまとめることができるので、お団子を作れる長さがあったほうが良いでしょう。
なぜ実習の髪型は厳しいの?
臨床現場にいる看護師は、明るい髪色であったり、おくれ毛をだしていたりと「自由な髪型をしているのでは?」と感じることもあるでしょう。
なぜ、看護学生だけが厳しく指導されるのか、理不尽に思うことも少なくないでしょう。
しかし、看護学生に厳しくするには理由があるのです。ここでは、主に2つの理由について詳しく述べていきます。
身だしなみを正すことで臨床での意識を構築するため
学生の評価は、勉学だけではありません。実習に取り組む姿勢や患者さまとの関わり方なども常に見られているという意識を忘れないようにしましょう。実習に取り組む姿勢には、髪型などの身だしなみも含まれます。
患者さまは、実際に治療をしている方々です。その治療は、生命に直結するものがほとんどでしょう。看護学生が実習で関わっている1日1日が患者さまやご家族にとっては大切な1日です。
知識も技術も未熟な看護学生が、学習として携わらせていただいているという意識を持って、きちんとした身だしなみで誠実に関わりましょう。
臨床現場では、自身が患者さまにとって「代弁者」「相談者」になるという認識をもって接することで、実習で得られる学びが大きく変わってきます。
社会人としての礼儀を身だしなみで示すため
社会人としてもまずは、見た目や態度で礼儀を示すことが大切です。髪型といった身だしなみから誠実さが感じられれば、相手に受け取られる印象も大きく異なります。
看護学生は指導をしていただく身です。指導者からしたら、不誠実な人より誠実な人の方が指導したいと思うものです。教えていただくことに敬意を払うためにも、身だしなみはきちんとしておきましょう。
身だしなみから気持ちを引き締めて実習を乗り越えよう
実習は、実際の医療現場を体験し学ぶことができる貴重な体験です。限られた時間で得るものは、自分次第で無限にあります。
臨床に出てしまうと一人の患者さまとじっくり関わることは、難しくなってしまいます。患者さまと関わる時間が看護師よりも多い学生にしか打ち明けない話や見えないものがあります。その経験が、将来看護師としての知恵や能力にも活かされることでしょう。
実習を一緒に乗り越えた同じグループの仲間は、卒業してからも「あの時」を共有することができる唯一の人たちです。仲間同士支え合って、実習を乗り越えてみてください。きっと、「頑張ってよかった」と思える日が来るはずです。