狭山神経内科病院だけで学べる難病看護。専門病院ならではのやりがいとチームワーク

狭山神経内科病院で働く看護師が、病院や看護部についてご紹介いたします。当院への入職を考えている方や興味を持っていただいた方、ぜひご覧ください。
狭山神経内科病院の概要説明
地域における病院の役割と使命

当院は神経難病をはじめとする重度神経障害などが原因で、気管切開や人工呼吸器の管理が必要な患者さまに長期療養を提供する病院として開設されました。日本では画期的な専門病院となります。
特に人工呼吸器の管理に関しては、慢性期に移行した患者さまの受け入れ医療機関が殆どない日本の現状の中、退院や転院を指導強制することなく安心して長期療養していただける体制をとっています。
患者さまの特徴
神経難病(筋萎縮性側索硬化症ALS、パーキンソン病、脊髄小脳変性症など)や脳血管疾患、脊髄損傷、蘇生後遺症が原因で、人工呼吸器管理が必要な方が入院されています。入院患者の80%ほどが神経難病の患者さまであり、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さまが最も多くいらっしゃいます。
ALSは進行性の運動障害をきたし、進行すると寝たきりとなり神経内科専門医による長期療養医療管理が必要となります。入院患者さまの95%以上が人工呼吸器を装着されていますので、コミュニケーション方法は文字盤を使用した非言語的コミュニケーションが主となります。
当院は、非言語的なコミュニケーションや呼吸器管理が必要な神経難病の専門病院です。専門病院であるからこそ深く学ぶことができます。
狭山神経内科病院ならではの研修や制度
人工呼吸器管理の研修

人工呼吸器管理が重要となりますので、新卒者には入職時オリエンテーションで臨床工学士からの研修が教育に組み込まれています。 理解するまでレクチャーが受けられます。既卒の方は入職当初に研修を兼ねたマンツーマンレッスンが行われますので、人工呼吸器の管理ができなくても心配はいりません。
呼吸器法認定制度

呼吸療法認定制度とは、呼吸ケアや人工呼吸器に関する知識や技術向上を図る制度です。院内の多職種で結成された「呼吸ケアサポートチーム」主催の講座(研修)を受講します。すべての講座(研修)は勤務時間内に受講可能で、もちろん無料です。初級⇒中級→上級をクリアし、呼吸療法認定士にチャレンジできる知識と技術を習得しましょう!
専門チームと病棟の架け橋!リンクナースの役割と人材育成
感染管理認定看護師

院内感染防止対策は専従の感染管理認定看護師が在籍しているため、感染症発生時には、いち早く病棟にて情報収集が行われ、感染管理認定看護師の指示のもとスムーズに感染防止体制がとられます。また指導となる教育や研修も感染管理認定看護師を中心に行っています。
各病棟から挙がる感染課題は、TMGグループが主催している感染指導者コースで合格したリンクナース(認定看護師)とともに対策を練り、職員へ周知しています。この取り組みの甲斐もあって、当院はコロナ禍の中、患者さまのクラスター発生は一度もありませんでした。感染管理認定看護師およびリンクナース(認定看護師)の指導はもちろんですが、職員一人ひとりの感染対策意識も高いと思われます。
難病認定看護師

難病認定看護師とは、難病看護の専門的知識・難病患者の直接的ケア・安全な療養環境を提供でき、医療サービスの提供に包括性と連動性を持たせることができる看護師です。現在、当院では看護の質向上に貢献している有能な人材4名の難病認定看護師が活躍中です。職員への研修として「生きるを支える看護」など講義しています。
難病看護師として活躍している職員からメッセージ
難病をかかえた人々は、ある意味、常に限界状況にあり、それでもこの日この時間を一生懸命生きています。
- 難病は治らない病気である。だからこそ「看護」である。
- ALSの看護ができれば、どんな病気の看護もできる。
難病看護は奥深い、それゆえやりがいもあるのです。チームワーク抜群の私たちと一緒に働きましょう!
コミュニケーションが難しい患者さま

当院で入院されている多くは神経難病の患者さまで、人工呼吸器が装着されており進行性の疾患です。今後、患者さまがどのような療養生活を送っていくのか、家族を含めて考えなければならず、私たち看護師は多職種との協働、連携を密にして患者さまを支えることが重要となってきます。コミュニケーションも文字盤やパソコン、口パクといわれる読唇術など患者に合わせた方法で行っています。
多職種連携チームにおける看護師の役割
当院のACP(アドバンスケアプランニング)の取り組みとして、それぞれの看護師が受け持ち患者さまに向けて、もしもの時に大切な方へ伝えるメッセージや患者の気がかりなどを他職種で話し合う取り組みを行っています。
狭山神経内科病院の看護部の取り組み・活動
患者さまのQOL向上のための取り組み
「観察力」と「気付く力」
神経難病看護に重要な「観察力」を養うことが大切です。自分の意思を伝えることが困難な患者さまのちょっとした変化を見つけ出すために、こちらから「気付く力」を養います。
言葉にできない心の声のコミュニケーション

病気の進行によってコミュニケーションが困難な患者さまとは、透明文字盤や瞬きで意思疎通を図ります。透明のアクリル板に印字された文字を1字ずつ目で追い、語りかけながら会話します。患者さまとゆっくりと関わり、伝えたい思いを読み取ります。
長期的な人工呼吸器の管理
病気の進行に合わせた呼吸ケアや、安定した人工呼吸管理はQOLの向上につながります。
貴院の看護師による病棟レクリエーションの取り組みとやりがい

院内イベント委員会があり、季節ごとに工夫をこらした演出で、お花見、思い出リクエスト、ハロウィン、クリスマスなどのレクリエーションを開催しています。

写真はXmas会のために結成されたハンドベル隊のメンバーでの1枚です。演奏会に参加した患者さまの中には、音楽に合わせて、微かに動く指でリズムをとり、僅かに動く口で歌っていました。
日頃は感情を表に出せない閉じ込め状態にあるALSの患者さまの眼から、うっすらと涙を滲ませながら鑑賞していた光景に思わずこちらも貰い泣きをしてしまいました。
狭山神経内科病院で働く看護師の思い・志
当院の看護師が大切にしていること

看護部の理念は、患者の生命と安全を守り、より質の高い看護を実践する「この病院に入院してよかった」と言っていただける看護を目指しています。目指す看護師像は「 自律 ・ 知性 ・ 理性 ・ 感性 ・ 品性 」を兼ね備えた看護師です。
私たちの看護の力

「自分らしく、今を生きる」を支え、寄り添う看護の実践
- 観察力と気付く力
- 言葉にできない心の声のコミュニケーション
- 長期的な人工呼吸器の管理
狭山神経内科病院に向いている人
一緒に働きたい人
相手を思いやる心を持ち、相手の気持ちに対応できる看護師であってほしいと思っています。仲間を尊重し協調性を持つことでよいチームワークが築けます。そのような看護師を目指したい方と、ぜひ、一緒に働きたいです。
当院で働くやりがい
コミュニケーションが困難な患者さまとゆっくりと関わる中で、思いを読み取ることができ、「あなたがそばにいてくれてよかった」と言っていただける場面を一緒に共有しましょう。
看護学生へメッセージ
卒業後の就職先は必ずしも急性期病院でなくてもいいのです。神経内科の専門病院でも看護技術はしっかりと学べます。特に呼吸器管理は今後の自分のキャリアに必ず強みとなるはずです。急性期の病院では学ぶことのできない、特殊ナースコールやコミュニケーションツールとなる透明文字盤や意思伝達装置は、当院でのみ学べる特権です。
昼夜問わず、緊急入院や緊急手術はありません。入院は全て予約対応です。自分の時間管理で業務が遂行でき、勤務時間外も月に5時間以下の当院で一緒に働きませんか。私たちの看護の力である【自分らしく、今を生きる】を支え、寄り添う看護の実践を共に目指しましょう。