看護師3年目のKさん
当院を知ったきっかけを教えてください
看護専門学校で行う訪問看護の実習受け入れ先が、TEAM BLUEの中にある「おうちでよかった。訪看」でした。僕は、この実習で涙が溢れるほど感情が揺さぶられる訪問看護の現場に立ち合いました。
僕は訪問看護の実習を通して、患者さんとそのご家族が、家という環境の中で治療の過程を喜び合っている姿に心が惹かれたんです。実習で同行したときに出会った患者さんは、介入当初、ご自身の力で立ち上がったり歩くことが困難であったと伺いました。そこからご自宅でリハビリを懸命に続けられ、僕が訪問させていただいた時には、ご自身の力で立ち上がり、数歩歩けるようになるまで回復されていました。その姿をみた患者さんのご家族が「こんなに出来るようになったじゃない!」と、言葉を寄せている光景を目の当たりにし、僕は涙が溢れたんです。
「患者さんが一番過ごしたい家の中で、ご家族と一緒に喜び合っている姿って、こんなにも良いんだ」
自分の心に刺さったことを覚えています。続きをみる
新卒で地域包括ケア病棟を目指した理由をお教えてください
僕は普段から焦りやすく、人の表情や言葉を気にしすぎてしまう性格なんです。急性期病院の実習にも行きましたが、急性期病院の緊迫した雰囲気に耐えられないんじゃないかと、正直感じました。
「おうちでよかった。訪看」のある「おうちにかえろう。病院」の病棟には、ナースステーションがありません。病棟には「内の間」と「外の間」と呼ばれる空間があったり、病棟の壁やカーテンの色は、落ち着いた色味で、病院らしくない雰囲気が広がっています。
そして、すべてのスタッフが職種を問わず同じ服装を身にまとっているので、患者さんが服装で医師や看護師を判別することはできません。そのため患者さんがリラックスをした様子で、医師や看護師とお話をされている雰囲気が良いなと感じました。この環境であれば、患者さんやそのご家族の想いに寄り添いながら、看護や退院支援ができたり、いずれ「おうちでよかった。訪看」で訪問看護師としてのキャリアを築けるかもしれない。
そんな想いから、おうちにかえろう。病院を志望しました。続きをみる
現在の仕事内容について教えてください
僕は、患者さんの入院生活を支える仕事をしています。主に、点滴や褥瘡処置といった医療行為と、退院後の生活を多職種で連携しながら調整する退院支援の業務に携わっています。おうちにかえろう。病院の退院支援業務は、患者さんやご家族の想いについて、
「患者さんはこんな風に言っているけど、本音はどう思っているんだろう」
「患者さんの想いを尊重するためには、どんなことをすればいいのかな」
など、多職種のスタッフと一緒に話し合いながら考える時間が多くあります。
医療業務に加え、相手の気持ちや想いについて話し合う時間も多くあります。
「〇〇さんは、こういう性格で、こんなことをしたいと言っているけど、看護師から見てどう思う?」といった会話がいたるところで行われているんですよね。また、患者さんの中には、看護師には本音を言いづらいけど、リハビリスタッフには話せる方もいらっしゃいます。そんなときには、患者さんの想いを共有し合いながら、本音を探りにいくんです。会話の中から、生まれた場所や、就いていた仕事を聞いたりすると
「この方は、あの街で生まれて、こんな仕事に就いていた。だから、こんなこだわりを持っているんだ!」という気持ちが出てきて、患者さんのことを知れば知るほど、もっとこうしたい!という気持ちが高まるんです。
つい最近、とある患者さんの退院支援をさせていただきました。その患者さんとご家族は”家族で支えられる間に自宅に戻って、一緒に過ごしたい”という想いをお持ちでした。患者さんが退院できる状態か、多職種の医療関係者たちで目線を合わせたとき、ご自宅での怪我リスクを考えて入院を推す意見と、身体の回復を考えて退院を推す意見に分かれました。この意見の間には、入院前と現在の患者さんの身体状態の認識に違いがあるのではないかと考えました。そこで、歩けるようになった患者さんの姿を見てもらい、認識の差を埋めたり、患者さんやご家族の想いをスタッフに伝えました。その結果、医師やケアマネさんたちと話し合い、予定より早くご自宅に帰ることができました。
「もう退院できるの!?」
そんな風に、患者さんとご家族が大変喜んでくれた姿が印象に残っています。今頃、ご家族で一緒にご自宅で過ごせているかと思うと、嬉しい気持ちになります。続きをみる