一人で抱え込まない新人教育
病棟全体で支える育成体制
王子生協病院の新人教育の大きな特徴は、一人の先輩に教育を任せきりにしないことです。マンツーマン指導を基本としながらも、日々の業務の中では複数の先輩が関わり、新人を支えています。「この人にしか相談できない」という状況が生まれにくく、誰にでも気軽に声をかけることができます。困ったときにすぐ頼れる人がいることは、新人にとって大きな安心につながります。誰か一人に頼るのではなく、病棟全体で見守りながら育てる文化があり、初めての環境でも孤立しないようチーム全体で支えています。
自分のペースで成長できる安心のスタート
4月は多職種合同研修を1週間、その後に看護部研修を1週間実施し、病棟へ配属されます。いきなり患者さまを担当するのではなく、まずは先輩と一緒に技術を学びながら現場に慣れていきます。
患者さまの受け持ちは1人からスタートし、徐々に増えていきます。進め方は全員同じではなく、一人ひとりの理解度や習得状況に合わせて調整されます。「周りと同じスピードで進まなければいけない」ということはありません。自分のペースで、着実にステップアップしていける環境です。
技術の習得は“見える化”
経験のチャンスを逃さない仕組みづくり
病棟では、技術習得の状況を一覧で確認できるチェック表を掲示しており、どの技術を経験したかが一目でわかる仕組みになっています。その情報は病棟全体で共有されているため、「まだ経験していない技術」も周囲が把握しています。その結果、「一緒にやってみよう」と先輩から自然に声がかかる環境が生まれています。自分から動くことに不安がある方でも安心して経験を積むことができ、確実にスキルを身につけていくことができます。
毎日の振り返りで確実に成長
新人教育では、日々の振り返りを大切にしています。業務後には日報を記入し、その日の学びや課題を先輩と一緒に確認します。特徴的なのは、一人の指導者だけでなく、その日の担当者や教育担当など、複数の先輩からフィードバックを受けられる点です。さまざまな視点からアドバイスをもらうことで、自分では気づけなかった課題にも早い段階で向き合うことができます。フィードバックは記録として残るため、後から自分の成長を振り返ることもできます。
学習会とメンタルサポート
技術と心の両面から支える
毎月1回、新人看護師が集まる学習会を実施しています。疾患や看護について体系的に学ぶ機会となっており、同期と顔を合わせることで安心感にもつながっています。その他に、2ヶ月に1回は専門家によるメンタルサポート面談を実施しています。新人全員が対象となっており、必要に応じて管理者とも連携してフォローを行っています。技術だけでなく、心の面も含めて支える体制が整っています。
新人がつまずきやすい時期を見逃さない
新人が特に不安を感じやすいのは、患者さまを受け持ち始める時期です。業務量の増加や判断への責任により、戸惑いを感じやすくなります。当院では、この時期の変化を見逃さないよう、日報や面談を通じて状態を丁寧に把握しています。小さな違和感の段階で気づき、早期に対応することで大きなつまずきを防ぎます。
安心して相談できる環境
配属先とは別に、看護学生室による個別面談を実施しています。第三者だからこそ、本音を安心して話せる環境が整っています。話した内容は本人の意向を尊重しながら必要な範囲のみ共有されるため、安心して相談することができます。学生時代から関わりのあるスタッフが継続して支えてくれることも、大きな安心につながっています。
確実に力を身につけられる環境
1年目の目標は、日勤で2部屋・約8名の患者さまを受け持てるようになることです。その状態に到達して初めて夜勤へと進みます。夜勤開始の時期は比較的遅めですが、それは患者さまの安全を最優先に考えているためです。「任せられる状態になってから次のステップへ進む」という考え方のもと、無理なく確実に力を身につけていきます。
2年目になると自立が進み、自分の判断で動く場面が増えていきます。3年目には在宅研修や病棟ローテーションを通して視野を広げ、さらに成長していきます。着実にステップアップしながら、自信を持って看護に向き合える力を育てていきます。
王子生協病院は、入職前からしっかりサポートします。
<入職前>国家試験対策セミナーを開催
年数回、内定者と奨学生(全学年)を対象とした国家試験対策セミナーを開催しています。このセミナーでは外部講師の先生をお招きし、3時間みっちりと講義を行い、学習します。講義は、「基礎看護技術」「薬理」「社会保障」などの国家試験でよく出る問題を重点に、テキストを使って必修問題を解きながら、その答えと、内容について詳しく解説していただきました。内定者と奨学生の国試勉強のモチベーションとなっています。
★セミナーに参加した学生からの感想★
【卒年の学生】
「今回、学んだ勉強方法から、国家試験のためだけに丸暗記するのでなく、看護師になった後にもつながるように関連を考えながら勉強していきたい」
【低学年の学生】
「学校の授業で教わったところがリンクしていたり、教わった事を忘れていたりしたので復習となった」
着実にステップを踏んでいけるクリニカルラダー
王子生協病院のクリニカルラダーは、その年ごとに明確な目標が設定され、あなたのペースでステップを踏むことができます。ステップの頂点に達すると、選択の幅や視野が広がり、看護師としてのキャリアを具体的に思い描くことができるようになります。当院の仲間たちと一緒に学び、成長していきましょう!
【卒後1年目教育】
入職後、集合研修で学校で習得した技術のおさらいをします。一人ひとりの理解度を確認しながら、分からないこと、不安なことを抱え込まないようにサポートします。
「プリセプター制度」で、ポートフォリオを作成しながら研修を進めます。年間を通して技術・疾患・治療の研修を行い、知識と経験を重ねていきます。
●具体的な内容
・日常業務を安全に遂行できる、知識と技術を習得する
・患者さまに関心を持ち、生活背景に触れることができる
・自己学習の重要性と、疾患学習会、看護研究会の意義を理解し参加する
・医療生協や民医連、東京ほくと医療生協の組織方針を知る
【卒後2年目教育】
2年目では、外来や透析室などの他職場研修を行います。他職場を知ることは、チーム医療を実践する上でとても大切です。患者さまとの関わりを通して、患者さまに合わせた個別性のある看護を行うために大切なことは何かを考え、看護について視野を広げていきます。
●外来研修
・看護技術に自信をもち、安全に留意しながら業務を遂行できる
・継続看護の視点を持ち、患者さまの背景を捉えた看護展開ができる。
・他職種との連携をとり、より良い援助を考えることができる
【卒後3年目教育】
退院後も患者さまが安心して暮らしていけるように、地域研修を通して患者さまの生活を捉えた継続看護を学びます。入院中とはちがう患者さまの一面を知ることで、見えてくる看護があります。基礎知識、技術を習得し、患者さんの生活背景を捉えた、その人らしさを大切にした看護師の誕生です!
●地域研修(診療所・訪問看護ステーションなど)
・日常業務に習熟し、患者さまに寄り添った看護実践が出来る
・後輩指導を通じて、共に育つ視点での援助が出来る
・継続看護の視点から、法人内での連携をとり、介護保険についても理解できる
・医療情勢を理解し、生協や民医連の活動に自発的に参加できる
【卒後4年目教育】
●他職場体験(各病棟、外来、診療所、訪問看護、老人保健施設など)
法人内の他職場を体験することで継続看護や連携のあり方を学べる機会です。将来進みたい分野の看護領域の体験を通して、キャリアアップに活かすことができます。
●看護分野学会認証支援制度
東京ほくとの医療・看護活動に関連の深い8つの学会認証を対象に、最新の知見や技術を取得する機会を支援します。
●認定看護師取得支援
法人で定めた領域の認定看護師の取得を支援します。現在、感染管理認定看護師、緩和ケア認定看護師、認知症看護認定看護師が活躍しています。病棟での活躍はもちろん、地域の方への学習会やスタッフへの教育や相談役としても頼りになるエキスパートです。
先輩ナースの声
1年目ナース
「アットホームな雰囲気と、教育の手厚さで就職を決めました。一人ひとりの個性とペースを大切にしてくれていることを、就職した今も実感しています。」
2年目ナース
「現在は地域包括ケア病棟に勤務しています。1年目は仕事を覚えることで精一杯でしたが、2年目になり異動や診療所・他職場研修などを通じて患者さまの生活背景や連携の大切さを学ぶことができました。委員会活動や後輩指導などを通じて看護の幅が広がってきました。」
2歳の双子ママさんナース
「子育て中は早退や突発休と職場に迷惑をかけることが多くあり、仕事と子育ての両立は無理かと思っていましたが、その人に合わせた働き方を考慮してくれるので働き続けられています。職場の先輩ママさん達から『子供は熱を出して大きくなる』『お互い様』と言って貰えるのでとても心強いです。次は私が後輩に『お互い様』と言ってあげたいです。」