赤十字病院としての活動

赤十字病院は公的医療機関として、救急医療、がんなどの高度専門診療、生活習慣病の予防や高齢社会での介護の支援などを積極的に行っています。地域の中核病院として、地域に根ざした医療の提供はもちろん、医療安全推進室を設置し、医療事故や院内感染の防止への取り組みを強化しています。災害時には国内外へ医療チームを派遣し、現場で救護活動を行っています。赤十字の特色を活かしながら様々な活動を通じて社会に貢献しています。

救命救急センター
千葉県内には14つの救命救急センターがあり、その1つである当センターは印旛医療圏の第三次救急施設です。当院では救命救急・集中治療の専門医をはじめ、内科、外科、整形外科、小児科、脳神経外科を専門とする医師が、救命のための緊急治療に備えて常に待機しています。ヘリポートを有しており、ドクターヘリの受け入れも行っています。
その他にも、地域の救急医療の質の向上のために救急救命士へのオンラインでの指示、救急隊員の教育・研修、救急救命士の行った処置の事後検証などを行っています。
特定感染症指定医療機関
当院は全国でも4箇所しかない特定感染症指定医療機関の一つとして、あらゆる感染症に対応しています。特定感染症病床2床を有し、エボラウイルス、MERS(中東呼吸器症候群)など、感染症法で定められた特別な感染症が疑われる患者さんの受け入れも行っています。地域の保健所や空港検疫所と共同で受け入れ訓練を定期的に行ったり、院内においても感染対策の仕組みづくりを徹底しています。
災害拠点病院
災害拠点病院として、災害発生時に重症傷病者の救護を行っています。また、医師、看護師、薬剤師、事務などによる赤十字救護班や、専門的な訓練を受けた医療チームDMATを被災地に緊急派遣するなど、迅速な救護活動が展開できる体制を整えています。
地域周産期母子医療センター
平成24年から地域周産期母子医療センターの認定を受け、成田市を中心とした印旛や隣接医療圏における周産期医療の中核を担っています。当院ではNICUを併設しており、周辺地域からの母体搬送を受け入れ、母体管理から出生後の新生児管理まで産婦人科と小児科で連携して行っています。
地域医療支援病院
当院は県内3番目の地域医療支援病院としての認定を受けました。地域のかかりつけ医との情報共有や関係強化に努め、患者さんの病状に応じて適切な医療が提供できるよう、地域医療連携の充実に取り組んでいます。
地域がん診療連携拠点病院
当院は、令和5年4月1日に厚生労働省より「地域がん診療連携拠点病院」の指定を受けました。地域がん診療連携拠点病院とは、全国どこに住んでいても「質の高いがん医療」が受けられるように、都道府県の推薦をもとに厚生労働大臣が指定した病院で、千葉県内では13病院が指定(令和5年4月1日現在)されていました。地域がん診療連携拠点病院では、専門的ながん医療の提供、がん診療の連携協力体制の整備、患者さんへの相談支援や情報提供などの役割を担っています。